- 農産情報
- 2021年7月31日 17:09
2021年8月 農産情報
日本の野菜
食品業界においては、首都圏や近畿圏、その他地域による緊急事態宣言・まん延防止措置が継続され、特に外食産業は酒類提供や営業時間の制限等により、売上減や雇用減が懸念されます。また、昨今の油製品を始めとする様々な食品の価格高騰により、決して追い風とは言えない環境下で新たな活路を見出していきたいところです。
北海道
気候
十勝地方では7月中旬に最高気温37.1℃を観測するなど、猛暑となる日が続き、平均気温は例年より高く、帯広や旭川ではやや旱魃(かんばつ)傾向ではございますが、各農作物の生育状況はおおむね順調に推移しています。7月下旬からいんげん、8月中旬からとうもろこしの収穫が開始となる予定です。
馬鈴薯
植え付け作業は終了しており、収穫時期は9月頃を見込んでいます。作柄は昨年は長雨と低温により減産でしたが、今年も同様に減産傾向です。
とうもろこし
雨が少なく旱魃(かんばつ)気味。現時点では順調に生育しております。収穫は8月の中旬以降の予定です。
いんげん
7月下旬より収穫が開始されました。8月下旬までの収穫予定で、現時点では平年並みの出来高の予想です。
枝豆
収穫時期は8月下旬を予定しております。作柄は今のところ平年並みとなっております。
かぼちゃ
撒種は終了しており、今のところ平年並みの生育状況となっております。収穫、生産は10月上旬以降の予定です。
関東
ほうれん草・小松菜
作柄は例年並みを推移しており生産は終了しています。
九州
ほうれん草・小松菜
九州地区も収穫、生産は終了しております。
次回生産時期(小松菜:10月、ほうれん草11月以降を予定)
中国の野菜
山東省
気候
7月の青島地区の最低気温は21℃、最高気温は31℃となっています。今月の平均気温は例年よりやや高く、降雨は例年より多くなりました。
ごぼう
江蘇徐州地区は5月末頃に収穫開始し、6月末に収穫が終了しました。
作柄は例年並みを推移しています。
山東倉山地区は6月末に収穫開始し、9月末頃には収穫が終了する予定です。
山東済寧地区では9月末頃に収穫開始し、12月頃収穫が終わる予定です。
原料価格は先月と同値で推移しております。
にんじん
山東省の原料は6月中旬から収穫が開始し、7月初旬に終了しました。
作柄は例年並みです。
じゃがいも
低温の影響で収穫が約1週間遅れの7月上旬より開始し、7月20日頃に終了しました。
作柄は低温、日照不足の影響で10%強の減産となり、原料価格も値上がりしました。
なす
7月上旬より収穫が開始しました。作柄は例年並みですが、原料価格は高値で推移しております。
冬瓜
7月下旬より収穫が開始しました。作柄は例年並みですが、原料価格は高値で推移しております。
オクラ
収穫は6月下旬から始まっておりますが、低温、日照不足により開花率が予想以上に低く、
更には昨年の原料価格が安かったことで、農家の栽培意欲が減少し、トウモロコシ・小麦等の栽培に変更しているため、栽培面積は1/3程減少しております。また国内需要が高まっており、全体的にサイズの小さい原料の確保が困難な事から原料の取り合いが生じております。
原料価格は昨年の倍以上に跳ね上がり、更には以前から懸念されていた人件費の上昇、元高の影響も重なり今期は大幅な値上がりが避けれれない状況です。
玉ねぎ
6月上旬より収穫が始まり6月下旬に終了しています。今年の原料価格は昨年に比べ約2倍程高騰しています。昨年の原料価格が安かったため、栽培意欲がなくなり作付面積が昨年より約30%程減少している事が要因です。
南瓜
現時点では生育段階ではありますが、栽培面積の減少により原料価格は上がる見込みです。
今後の天候次第ではございますが、値上がりが予想されます。収穫は8月下旬から開始予定です。
浙江省
気候
7月の浙江地域の平均最低気温は27℃、最高気温は34℃と例年より高く、降雨量も例年より多くなりました。
枝豆
現在収穫加工中ですが、大きな天候不順はなく、大減産には至らないものの、需要増により原料価格は上昇しております。莢付きの加工はまもなく末期を迎え、以降むき枝豆の生産の開始予定です。
なす
現在収穫加工の最中ですが、大きな天候不順はなく、生育・価格ともに安定しております。
生産は9月末までの予定です。
レンコン
生育状況は順調です。8月中下旬より収穫が始まりますが、本格的な生産は10月前後の開始予定です。
諸外国の野菜
気候変動と新型コロナウィルスにより世界で深刻な食料不足をもたらしております。
アフリカの島国マダガスカル南部では過去40年間で最悪の旱魃(かんばつ)に見舞われ、深刻な飢餓の危機に直面しておます。ホンジュラスやニカラグアなど中米4か国では20年に発生したハリケーン「エタ」と「イオタ」が直撃し農場が甚大な被害を受けました。
ブラジルやアルゼンチンも天候不順に悩まされ、トウモロコシの生産に悪影響が及び、世界有数の穀物輸出国ロシアは国内の価格上昇を抑えるため小麦等の輸出を制限するなど、世界的な需要逼迫から食料価格は高騰しております。
エクアドル
ブロッコリー
春先から続いておりました長期的な長雨も徐々に回復傾向にあり、生産再開に向け準備を進めておりますが、原料価格は上がっており、更に船賃の高騰もあり、価格は値上がりとなる見込みです。
ペルー
アスパラガス
新物のアスパラは8月末から収穫が開始予定です。天候による問題は無く、現時点での作柄は順調です。
ニュージーランド
ポテト
先月に引き続き船舶スケジュールの乱れにより入庫が大幅に遅れております。