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農産情報
2022年5月11日 17:21

2022年5月 農産情報

日本全国のコロナウイルスの感染状況はテレビ等の報道では落ち着いているかのように思えますが、今年はゴールデンウイークの活況が予想され、今後更なる拡大が懸念されます。ロシア、ウクライナ情勢の影響を受け原油の高騰、その他海上運賃の高騰、人手不足等の要因により物価が高騰が続いている状況となっております。また、日米間の金利格差による円安が加速しており、4月28日には20年振りに1$=130円代を突破しました。この状況から輸入商品の価格高騰が進み、更なる景気動向の不安が生じております。

国内の野菜

関東・九州と地域ごとに状況は異なりますが、春野菜は雨不足や降雪の影響で生育が悪く、価格が上昇しております。

関東

ほうれん草
生産が始まっております。生育状況は順調に推移しております。
こまつな
5月中旬より収穫が始まる予定となっており、ほうれん草同様、生育は順調に推移しております。

九州

ほうれん草
九州地区では昨年より播種しておりますが天候不順及び低温が続き生育状況が非常に悪く数量の確保が厳しい状況となっております。

中国の野菜

中国国内でも物価が高騰している状況です。原油の高騰、資材関連の高騰、電気不足、人手不足等が大きな要因となっており、中国国内での原料価格は高騰しております。さらにコンテナ不足、海上運賃の引き上げや原料価格高騰が拍車をかけています。
その他、上海港でのロックダウンにより貨物の通常の出港よりも大幅な時間がかかっている状況で輸入に影響が出ております。またロックダウン解除の見通しは経っていない為、一部の商品で欠品が生じている状況となっています。

山東省

最低気温4℃、最高気温20℃と推移しており昨年の4月より気温は高く降水量は少なかったです。

5月農産情報写真.png
小松菜生育状況(上記 左:圃場全体の様子。右:原料拡大画像)

ごぼう
貯蔵原料を使用しており長期保存した影響で原料の品質が劣化してしまい歩留まりが悪くなっています。
また、為替、海上運賃の影響を受け、原料価格が高騰しております。

にんじん
夏作原料の収穫は6月中旬を予定しています。作柄は例年並みを推移していますが原料コストが高騰している影響で価格は高値で推移しています。

小松菜・チンゲン菜
収穫生産は4月25日より始まり、作柄は例年並みを推移しております。
為替の影響で例年より価格が高騰しております。

ほうれん草
山東省西部、江蘇北部、安徽北部、河北東部の原料収穫は4月5日に終了しています。作柄は例年並みを推移しています。
山東省東部原料の収穫は4月上旬より始まっておりますが、為替の影響で例年より物価が高騰しております。

青ねぎ
原料収穫は4月20日より始まり、作柄は例年並みを推移しています。

ニラ 春作
1回目の収穫は4月20日頃に始ま、作柄は昨年並みを推移しています。
2回目の収穫は5月10日頃を予定しています。

にんにくの芽
原料収穫は4月25日頃に始まり、作柄は例年並みを推移していますが人件費、運賃等が高騰しているため原料価格は昨年よりも高く推移しています。

浙江省・福建省

浙江省地域は晴れの日が約10日間しかなく曇り、降雨の日が多くなりました。
最低気温は5℃、最高気温は33℃を記録しました。

きぬさや・スナップエンドウ
昨年は大幅な減産となりましたが、今年の生育状況は正常に戻り、原料価格は例年よりも値下げの見通しとなっています。
しかし、人件費(採取)、物流(ガソリン)、栽培コスト(肥料)等が高騰している状況から商品価格は高止まりとなっています。収穫、加工は5月中旬迄続く見通しとなっています。

そら豆
収穫は5月上旬を予定しており、生育は順調です。

いんげん
作柄は昨年並みを推移しており、収穫、加工は5月下旬もしくは6月上旬を予定しております。

枝豆
今月播種を始め、作付けは昨年並みを推移しており収穫は6月下旬、7月上旬を予定しております。

きのこ関連
人件費、物流費、栽培コスト、海上運賃、為替の影響が大きく大幅な値上げしております。

諸外国の野菜

原油、海上運賃、人件費、包装材の高騰に加え、円安の流れが続いており輸入商品のコストが上昇しています。またコンテナ不足及び船便の乱れから各国からの荷物が遅延している状況です。

ペルー

アスパラガス
2月より1st CROPの生産が開始されており、生育状況は平年並みです。
昨年同様にコロナ感染対策のため人数制限を実施しており生産効率は従来より下がっています。
インフレも深刻なようで今後の価格への影響が懸念されます。

エクアドル

ブロッコリー
生育は順調です。
海上運賃は高騰した状態が続いております。船社によっては昨年同月比で2倍以上に高騰しています。
コンテナ確保には未だ不安定要素があり今後の海上運賃の変動による価格への影響が懸念されます。

ニュージーランド


ホールコーン
生産は始まっており作柄は順調です。

フレンチフライ
3月下旬より生産は開始されております。
コロナ禍における海外からの入国制限の影響で労働力不足が続いており生産量にも影響が出ています。

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