- 農産情報
- 2021年12月31日 18:56
2021年12月 農産情報
10月からは全国的に緊急事態宣言も解除となり飲食業界にとっては待ち望んでいたことでした。しかし緊急事態宣言解除となりましたがまだまだ新型コロナウイルスの影響が出ている業態もございます。また現在、日本のワクチン接種率は高く感染者も大幅減少傾向となっております。このまま第六波もなく、安心して外出や外食が可能となり経済活動が活発となることを切に願うばかりです。
国内の野菜
11月は温暖である程度の降雨もあり多くの野菜の生育は順調に推移しています。
今年は大きな台風の影響がなかったこともあり根物(大根、人参関連)、葉物関連(白菜、ほうれん草)は潤沢で安値基調で推移しました。
しかし今期不作のじゃがいも、たまねぎは以前として高値で推移している状況です。
これまでは温暖でしたがラニーニャ現象が発生したこともあり12月からは冷え込みが厳しくなる予測となっています。また原油価格の高騰により運送代が値上げになる可能性があり懸念されています。
北海道
馬鈴薯
不作の状況は現在も続いており小玉傾向、原料が少ないため、今も高値で推移しています。
大豆
乾燥大豆の出荷は12月頃を予定しております。作柄は平年並みです。
南瓜
作柄は平年並みで収穫も終盤を迎えています。
玉ねぎ
不作の状況は現在も続いています。特に小玉傾向が強く原料自体の数量も少なく、加工品の価格も上昇している状況です。
関東
ほうれん草
茨城を中心に小松菜、みず菜からの転作で作付け面積は増加しており順調に推移しています。
小松菜
生育状況は天候に恵まれ順調に推移しています。
九州
小松菜
冷凍小松菜は生産開始しております。
ほうれん草
冷凍ほうれん草の生産は12月以降の見込みとなります。
中国の野菜
現在、過去にないほどの高騰が続いています。理由としましては日中航路の海上運賃が値上げにな
ったことが大きな原因となります。その他、為替、中国国内の人件費、資材等、原油の高騰が大きな原因となっており現在、全ての商品が値上げ対象商品となっております。アイテムによっては原料不足等もかさなり大幅値上げになっているアイテムもございます。
山東省
11月の青島地区の最低気温は‐2℃、最高気温は19℃となり。例年の最低気温に比べかなり低くなっております。
ほうれん草
葉物関連の中でも特にほうれん草は非常に状況が深刻となっています。
9月上旬の大雨で種が流され、9月下旬から10月上旬にも連続的な降雨の影響を受け山東省西部、河北、河南地区の原料はほとんど全滅となっています。江蘇北部、山東省莱陽、莱西は例年よりも約80%程減産となっています。小松菜、青梗菜以上に大幅な原料高騰となっております。
ごぼう
山東済寧地区では現在、収穫、生産が続いています。
予定では12月初旬頃に収穫が終わる予定です。作柄は例年並みを推移していますが値上げ対象商品となっており昨年よりも高値で推移すると予測しています。
にんじん
山東省河南原料の収穫が11月中旬より始まっています。今年は降雨により昨年よりも50%程減産となっています。原料価格は昨年よりも大幅に値上げとなっています。
さといも
原料の収穫は始まっています。今年は低温、干ばつの影響により発芽率が低下しています。
反収は約10~20%程減少傾向となっています。里芋に関しても原料価格が大幅に上昇している状況となります。
小松菜・青梗菜
莱陽、莱西地区の原料は11月上旬より収穫が始まっています。しかし50年ぶりの大雨で反収は約80%程減産となっています。また、江蘇省南通地区の原料収穫は12月上旬より始まる予定です。作柄に関してはこれからの天候次第となっています。
今年の葉物関連は過去にないほどの原料高騰となっており凍菜メーカーにもよりますがすでに欠品しているメーカーも見受けられます。
ブロッコリー・カリフラワー
山東省安徽地区の原料は10月中旬より始まり11月中旬には終了しています。作柄は雨の影響で約20%程減産となっており海上運賃等の値上の影響を受け原料価格は昨年より大幅に高騰しております。
浙江省
11月の浙江地域の最低気温は4℃、最高気温は18℃となっています。
昨年よりも低温時期が続いています。
椎茸
生育状況は順調に推移しています。収穫は11月より始まっています。
しかし、原料高騰に伴い昨年よりも値上げ予定となっています。
レンコン
収穫及び加工が始まっています。栽培面積は例年並みを推移していますが、海上運賃、為替、中国国内の人件費、資材代等の影響で値上げは避けられない状況となっています。
ブロッコリー・カリフラワー
現在、江蘇省の原料にて収穫、加工が始まっています。
一部の地区では天候不順により大幅減産となっている箇所も見受けられます。よって昨年よりも原料価格高騰しており値上げは避けられない状況となっています。
諸外国の野菜
エクアドル
ブロッコリー
生育状況は回復いたしましたが、世界的なコンテナ不足の為、海上運賃が上昇しております。今後入荷の遅延が予想されます。
ペルー
アスパラガス
10月は生産が遅れましたが、現在は順調に生育中です。こちらも海上運賃の上昇とコンテナ不足の影響を受け、入荷の遅延が予想されます。
ニュージーランド
ポテト
生産は終了しました。終盤は原料の状態もよくありませんでした。
海上運賃がさらに上がり、コンテナ不足の影響もあり入荷に遅延が発生しております。