国内の野菜・果物の生育状況や出荷量、中国の野菜の状況、アメリカをはじめとした諸外国の野菜の状況を毎月お届けいたします。
2020年06月
周知のとおり、新型コロナウィルスの感染拡大は世界経済にリーマンショックを凌ぐ大打撃を与え、
国内の食品業界においても生活自粛による、外食・給食・産給等の需要の減少が食品ロスや、企業の衰退等、私たちの生活にまで深刻な影響を招いております。
緊急事態解除により、外出自粛やイベントの段階的な緩和に向け、今までの生活に少しでも戻れることを願いつつ、今後、新たな生活様式を基本とする様々な変化への対応が求められるのではないでしょうか。
< 北 海 道 >
5月は4月に比べると平均気温が5℃上昇し、札幌や旭川の日中は17℃台、道東やオホーツク地域では14℃前後まで上がり、平年並みに過ごしやすい気候となりました。夏野菜は着々と種まきが作業が開始されました。
- とうもろこし
- 5月10日から播種が開始しました。早生の品種は8月上旬から収穫が開始予定です。
- ばれいしょ
- 4月上旬から下旬にかけ種芋の植え付け作業、収穫は8月上旬頃の予定です。
- かぼちゃ
- 一部の圃場では定植が開始しました。
- いんげん
- 5月上旬から5月末まで播種、収穫は7月上旬からの予定です。
- 枝 豆
- 5月中旬から6月上旬まで播種、収穫は8月中旬からの予定です。
- アスパラガス
- 順調に成育、まもなく収穫が開始予定です。
- 人 参
- 6月上旬から6月中旬まで播種、収穫は9月からの予定です。
< 関 東 >
- ほうれん草
- 今期も作柄は平年並みに推移し、加工は6月上旬で終了となります。次回秋作で9月に播種予定です。
- 小 松 菜
- ほうれん草同様に作柄は平年並み、加工は5月末で終了となります。
- 里 芋
- 4月上旬から播種、収穫は10月上旬からの予定です。
< 九 州 >
- ほうれん草
- 4月中旬で加工は終了しました。作柄は良く、価格は平年並みです。
- 小 松 菜
- 3月中旬から収穫が開始され、生育は順調。5月連休明けに生産終了となりました。価格は平年並みです。
< 山 東 省 >
- ご ぼ う
- 各工場は貯蔵原料を使用しております。新物の収穫開始予定は6月下旬予定で作柄は順調で原料価格も平年並みに推移しております。
- にんじん
- 各工場は貯蔵原料を使用しております。山東省原料の収穫は6月下旬から開始する予定です。作柄は順調で原料価格も平年並みに推移しております。
- 小松菜/チンゲン菜
- 4月中旬から収穫が開始されました。コロナウィルスの影響による受注減により、今期の生産は例年より1週間早く終了しました。
- たまねぎ
- 江蘇省では5月下旬から、山東省では6月上旬から収穫開始予定、作柄は順調ですが、
昨年の異常気象による大減産・価格の高騰により、依然、相場価格は平年より上がっております。
- じゃがいも
- 3月上旬から中旬に播種、6月中下旬から収穫開始予定です。作柄は順調です。
- 青 ネ ギ
- 4月中旬に収穫・生産が開始しました。生産は5月末まで終了、5月中旬の雹により一部圃場に影響が出ております。
- 春 菊
- 2月上旬から3月上旬に播種、5月中旬から下旬まで収穫・生産、作柄は平年並みです。
< 浙 江 省 >
- きぬさや/スナップエンドウ
- 収穫・生産が終了しました。中国国内の需要が高まり、原料価格の高騰の懸念がありましたが、値上げ幅は最小限に留まり、生産コストには影響せず。コロナウィルスの拡大により、各工場では生産量を抑える方針を取っている模様。
- いんげん
- 収穫、生産が開始。一部の圃場で初春の寒波の被害を受けたが、全体の作柄や原料価格の大きな変更はございません。きぬさや・スナップエンドウ同様に、生産量は抑え気味。
- 枝 豆
- 収穫・生産は6月下旬から7月上旬から開始予定。今のところ作柄は順調です。
- 茄 子
- まもなく開花時期を迎え、収穫開始は6月中旬の予定です。生育は順調。
- 青ねぎ
- 収穫・生産は4月末に終了しました。作柄・原料価格は平年並みです。
欧米諸国はコロナウィルスの影響により、継続して商品の出荷はしているが、輸送需要の減少の対応として減便・抜港など各船会社で調整を行っております。
< エクアドル >
- ブロッコリー
- 収穫・生産は順調。
< ヨーロッパ >
- コロナウィルスの影響でEU各国の野菜の出荷が大幅に減少。一部の工場では倉庫の確保が出来ない為、生産停止をしております。